2019/09/04 13:14

こんにちは。



ユニバーサルデザインのスネイリーズ オーナーのふくだです。
スネイリーズが生まれるきっかけのお話に少しおつきあいください。



障がいのある息子

私には年子で生まれた二人の息子がいます。
一人目はダウン症候群という体質を持って生まれてきました。



ダウン症候群とは、通常2本ずつ対になっている染色体のうち21番目の染色体が3本ある体質(というのが正しいかどうかは不明ですが)。
医学的には21トリソミーと呼ばれています。



ダウン症候群の特徴としては、低筋緊張(筋肉が柔らかい)や知能の発達が緩やか、また心疾患など合併症を持って生まれてくるお子さんもいます。



筋肉が柔らかいってどういうこと?

息子が乳幼児期に通った療育施設の理学療法士の先生から伺った喩えは、「(古くなって)伸びたゴムのように、弾力性がない」。
今思うと、ちょっと身も蓋もない表現ですが・・・。


つまり、私たちが考えるよりも力が入れにくく、出しにくい筋肉といえるようです。
(でも、実際には鍛えるとしっかり強くなります。時間は人よりもかかりますが)


全身の筋肉が低筋緊張。


それは、咀嚼や滑舌がうまくいかなかったり(赤ちゃんの頃は肺活量も少ないので発声すら難しかったり)、内臓の動きが鈍くて便秘になりがちだったりします。


だから体を動かすのもひと苦労。
ハイハイや歩き出すのも定型発達よりは遅くなります。



私たちが当たり前にできることも、彼らには相当な努力=時間が必要なんだと思います。
多分、木星の重力下で動くとか、現実的な感じでは水の中で生活する感じ?
(もっとも、生まれたときからそういう体質なので彼ら自身は「大変」だとは思っていないでしょう)←ここ大事!



スモールステップの入園グッズ

さて、そんなハンディキャップを持って生まれてきた息子。
その息子が幼稚園に通う年齢になったとき、私が考えたこと。



それは集団生活のリズムの中、人一倍ゆっくりな動作、(私から見たら)不器用な息子が困らないように、なるべく時短でお支度できるようにすること。



もちろん障がいのある子どもを受け入れる園なので先生やお友達も手伝ってくれます。
(そういう園を探し出しました)

でも。


本人は、その「のんびりが当たり前」の身体なのです。
周りと同じペースでできなくても、なるべく急かされず自分のことは周りと同じように自分でやって欲しい。
それに、「じぶんでやりたい」気持ちも持っています。



だから。



周りのお友達の動作のうち、いくつか、不得意な部分、時間のかかる部分を端折れるようにアイデアを練って身の回りのグッズを手作りしました。



やがて。



彼が扱いやすく時短になるように工夫した園グッズは、年子で生まれた次男にも「お揃いで」作りました。



長男に使いやすいものは次男にも扱いやすい。
いやいや、長男次男だけではなく、お支度の準備に手を出してしまう私にとっても簡単楽ちん、使い勝手の良いものでした。



それは、いってみれば家庭内ユニバーサルデザイン。




親としての不親切なこだわり

ひとくちに障がいといってもその人その人、その子その子で「障りのある部分」はさまざま。
「とりわけ我が子に特有な部分」にフォーカスして、それを排除することを目的は作りませんでした。


ちょっとだけ。


みんなが上っている階段の段差をちょっとだけ低くしたパターンを用意する。
決してエレベーターや、エスカレーターを用意するのではなくて。


だからちょっと不親切。


「それで、鍛えてね。」って、そんな親目線。
子どもの先行き、成長していった先を考えてしまいますからね。



これがスネイリーズの根底に流れている私のこだわり。
やがてそれが同じ母親の気持ちとして次男の同級生のママの目にとまり・・・商品として昇華する日が来るのです。
最後までおつきあいくださりありがとうございます。




【オーナー自己紹介】
 福田 恭子
 そったく 代表
 任意団体D-アドール 代表
 一般社団法人ヨコハマプロジェクト 広報担当
 足立区きかせてサポーター
 日本音楽著作権協会会員


 外資系損害保険会社にて延べ14年勤務、その後、派遣にて4年間大手化学会社勤務。
 上記の傍ら、挿絵画家(主婦の友社刊「気功入門」「漢方入門」他)、着付け講師(長沼静着物学院)、
 作詞(ビクターエンターテインメント 幼児保育教材 運動会・発表会シリーズ)に従事。
 40歳を過ぎてから専業主婦、出産を経て現在に至る。